睡眠連載第5弾

「入眠障害」

日本では、睡眠にまつわる悩みで一番多いのが「お布団に入ってもなかなか寝付けない」という入眠障害です
入眠障害の定義は
・ベッドに入ってから実際に寝つくまでに30分~1時間以上かかる
・寝つきの悪さに大きな苦痛を感じている不眠症
寝付くまでにかかる時間を入眠潜時といいますが、これには個人差があります(一般的には10~15分と言われています)
仮に入眠潜時が30分以上だとしても、そのことに苦痛を感じず、日中の活動にも悪影響が出ないようなら入眠障害ではありません。そのため「寝つきの悪さに苦痛を感じている」ことが、入眠障害を判断する際のポイントのひとつと言えます。
ちなみに入眠障害は、年齢による影響をあまり受けないそうです。
中途覚醒や早朝覚醒といった不眠症の場合、年齢が上がるほど発生しやすいと言われますが入眠障害にその傾向は見られません。よって、入眠障害の原因がほかの不眠症とは異なっていることを意味します。

入眠障害の原因はたくさんあります。その中で代表的なものと対策の一例をお伝えします。

1.精神的なストレス

精神的なストレスにより交感神経(イケイケモード)にスイッチが入りっぱなしで副交感神経(リラックスモード)にスイッチが切り替わらない)となかなか寝付けなくなってしまいます。

対策としては、部屋の中で踏み台昇降や足踏みを一定リズムでおこなうこと。ある程度の運動時間15~30分が理想ですが環境や状況に合わせて試してみてください。一定のリズムを刻むことでセロトニンが増え心のバランスを保ってくれたり、メラトニン(後述参照)の分泌を促してくれます。

※寝る1~2時間前には運動を終わらせるようにしましょう。

2.入眠時の体温

人の体は入眠時に体温が約1℃くらい急激に下がるそうです。脳とカラダの冷却モード発動ってことですね。このタイミングで一気に眠りに落ちていくのが一般的です。バスタイム

対策として眠る直前に「食事をしたり、アツアツのお風呂」に入ったりしないこと。カラダが熱を帯びだし冷却モードが発動し難くなります。

3.体内時計のズレ

有名な話ですが、朝の日差しに関係します。

地球の一日は24時間ですが、人間の体内時計は23~25時間(個体差有り)と言われています。しかし、毎朝ほぼ決まった時間に起きて活動を開始できるのはセロトニンの働きが関係しているのです。

セロトニンは夜間の寝ている時には、ほとんどか全く働いておらず、逆に睡眠時は睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されています。

朝の光を感じるとメラトニンの分泌が止まり、セロトニン神経が働きはじめ、脳と体を覚醒させます。つまり、朝起きて太陽光を浴びると脳と体を覚醒させる(時計のリセット)作用がセロトニンにはあるのです。

なぜ地球の1日24時間と人間の体内時計(23~25時間)が違うのかというと諸説ありますが、1時間の誤差を利用して生活パターンの少しのズレを吸収するためと言われています。

余談ですが、大事な用事で早朝に起きなければいけない時には、前の日に早く寝るのではなく前日の朝早く起きて体内時計を前にシフトしておくのがオススメです♪

4.ムズムズ脚症候

眠りに着こうとお布団に入ったタイミングで始まったりする脚のムズムズ。日本では約200万人くらいの方が体験しているとか。「脚の中(奥)がうずいて、ずっと足を動かしていないと耐えられない。」また、皮膚に異常があるわけではないのでさすったり掻いたりしてもおさまりません。

原因や症状、おさまり方は人によっていろいろなようです。しばらく歩くおさまる。冷たいシャワーを当てると症状が軽くなる。揉みほぐすとおさまる。などなど。また逆にそのような刺激で更にムズムズしてしまう方。それぞれにあった対処法があるようです。

一般的に言われている日頃の心がけることとしましては、

・カフェインを控えるむずむず脚

・寝酒を控える

・適度な有酸素運動を取り入れる。

と、ここまでは他の入眠障害と同じ対策になりますが

・鉄分の摂取

鉄分はドーパミンの元になる物質を作る時に欠かせません。また、ドーパミンの伝達にも欠かせないのです。何故ドーパミン?それは、最近ムズムズ脚症候群の原因にこのドーパミン機能障害が浮上しているのです。

 

入眠を促すオススメの方法

上記の4点とは別に知っておくと便利な情報

・ホワイトノイズを流す

(ホワイトノイズに関しましては→こちらの記事

・ ベッドに不安やストレスを持ち込まない!

お布団の中で仕事の悩みや人間関係、その他いろいろな悩みを考え込んでしまうと脳と体はそのストレスに対する緊張モードに入ってしまいます。(交感神経優位) そうすると、脳が冴えてしまい寝付きにくくなってしまうのです。お布団の中に入って眠る時には、一日の自分の頑張りを褒めて心穏やかな状態でリラックスしましょう。
また、最近はめっきり見なくなった「パジャマ」ですが、意外にもパジャマに快眠効果があるといわれています。方法は単純に「パジャマを着て眠る」だけ!パジャマに睡眠薬の成分が入っているというわけではなく、パジャマを着るという「行為」が「脳が自然と眠り用にシフトされる効果がある」と言われています。
上下セットになった完全な「パジャマ」のみに効果が認められています。

・呼吸を意識する

お布団の中でふか~い呼吸(苦しくない程度)を繰り返し、全身の脱力をする意識を心がける。深くリラックスした呼吸は副交感神経を優位にさせます。寝つきが悪い時は、「らく~に、ふか~く、ゆ~ったり」した呼吸を心がけましょう。

・お勧めドリンク

(他のサイトより引用)

ハーブティー
ハーブティーの中でも、カモミールやラベンダー、ローズマリー、レモンバーベナといったハーブが、特に効果的だと言われています。これらのハーブには、リラックス効果や、眠りを誘う効果があることが認められています。
しかし、濃いハーブティーはせっかく寝付いたのに、尿意を感じて起きてしまうことがあるので要注意です。数種類がブレンドされているハーブティーは、カフェインが含まれるものが入っていないかをチェックするようにしましょう。

ホットミルク
不安や、イライラして眠れない時は、ホットミルクがおすすめです。牛乳に含まれるカルシウムには鎮静作用があるため、気持ちを落ち着ける効果が期待できます。ビタミンB12も含まれ、神経の機能を正常に保つ効果があります。これにより気持ちが安定し、落ち着くとされています。
また、体内時計を調整する効果があると言われているため、生活リズムが整いやすくなり、夜は自然と眠くなります。ハーブティーやホットミルクに甘みが欲しい時には、はちみつを加えましょう。はちみつには睡眠効果がありますので、より早く眠気が訪れます。はちみつレモンなどもおすすめです。

麦茶
麦茶というと、冷蔵庫で冷やして夏に飲むイメージが強いかもしれません。しかし、ホットでも美味しいのです。麦茶はノンカフェインなので、夜でも安心して飲むことができる数少ないお茶です。ルイボスティーも麦茶同様にノンカフェインです。

チェリージュース
さくらんぼの果実中にメラトニンが発見されました。メラトニンは、睡眠のサイクルをコントロールしているので、睡眠を促進すると言われています。

オニオンスープ
玉ねぎにも体を温める効果があります。スープにすることで、身体を温める作用が増しますし、茹でることにより流れ出てしまった栄養もしっかりと摂取することができます。小腹がすいた時の夜食にいかがでしょうか?

あずき茶
あずき茶は、ビタミンB1・B2が多く含まれるので、睡眠の質を高めます。また、カルシウムも含まれているため、ストレスを解消し、ゆったりとした気持ちで眠りにつくことができます。

ノンアルコールビール
不眠で悩む方に、ノンアルコールビールを2週間飲み続けてもらうという実験を行ったところ、寝付きが良くなったという海外の研究結果があります。ノンアルコールビールにはGABAが含まれていて、気持ちをリラックスさせる効果があるためだと思われます。
チョコレートにもGABAは含まれています。このため、ストレスを軽減させ、気持ちを落ち着かせてくれますので、寝る前に少量のチョコレートを食べることもおすすめです。

 

これらのようにいろいろな入眠を促進する方法がありますが、やらなきゃダメ!とあまり意識しすぎないよう生活することが大事です。

全部で5部として睡眠に関する記事を書いてきましたが、皆様の快眠生活にお役に立てれれば幸いです 😛

 

次回は、『睡眠障害番外編』といたしまして、

睡眠の話によく出てくるメラトニン、セロトニン、トリプトファンについて簡単なご説明をする予定です。